先日内閣府のHP内の防災情報のページより、今後起こる可能性がきわめて高いとされる
南海トラフ地震についての詳細な情報が掲示されました。その中でも映像資料がとてもリ
アルで地震、津波の恐怖がこれでもかと表現がされ、危機感をあおる内容となっています。
(被害規模を数値で示されてもイメージできなものもこの映像を見れば一発です)
どう考えても地震は起こるようなので、これから新たな生活を手に入れる方はライフプラン
にこの大災害を想定しながらの計画が必須となるでしょう。
神奈川の湘南・西湘地区ですと、海と山が近い距離にあるため、はっきりとした
ライフスタイルを持った方が好んで住む場所ですが、その住まいを考えるとき
この海と山とでは建物の下を支える地盤にはっきりとした差が現れます。
いくつも違いがあるのですが今回は建物の揺れについて。
こちらが神奈川県の地盤の揺れやすさマップです。赤いところが揺れやすい場所です。
一般的に地盤が軟らかいほうが建物が揺れやすく固い地盤は揺れにくい。
横浜の沿岸と、平塚の相模川沿いの軟弱地盤が顕著に図に現れています。
海(川)沿いの地盤は柔らかく、内陸に行くほど強くなります。
海水に加え山から流れた水が下流に流れて行くことを考えれば地盤の強弱のイメージは
つきやすいかと思います。図の黄色と緑では震度でいうと最大1程違い、近距離でありな
がらもこれだけの差がつきます。
行政の耐震基準は、住宅規模であれば地盤の強弱で上物の耐震性能が変わることはありません。
同じ耐震性能で、同じ震度の土地でも建物のゆれは海と山とでは(本当に極端な話ですが)
震度7と震度6の違いが出るのです。これは大きな違いですね。
新築であれば地面に杭を打つなどの地盤改良で、建物にとっての地盤を良くすることができます。
中古住宅の法が地盤の問題を抱えており、今や当たり前になった地盤改良工事もここ15年くらい
のことで、ちょっと昔になれば地面にほぼそのまま家を建てています。(既存住宅の地盤改良も
工法としてはあるのですが建っている中での工事ゆえとても大がかりなものになります。)
建った建物からは地盤の問題は見えづらく、不動産屋もそんな話はおそらくしてくれない
でしょうから新築以上にその購入には予備知識が必要になり購入にはより慎重になるべきです。
土地の特性はその場所によって千差万別。葉山から大磯などの湘南西湘地区は海も山もある
とても暮しには魅力的な場所ですが、海と山とでは見えない違いもあるのです。
〜DIY・セルフビルドを設計に取り入れる大磯の設計事務所テノアト設計工舎 岸田壮史〜
大磯町・二宮町・平塚市・小田原市・秦野市・中井町など西湘地域を中心に参加型の家づくりを提案します。