うっすらと寒くなってまいりましたね、いよいよ秋かと思ったら
それをも通り越えてしまう寒さ。残暑の中汗だくで始まった二宮
コミュナルダイニング(略してコミダイ)DIY解体作業も、とっくの
昔のように思えてきます。まだ一ヶ月ちょっと前ですが・・・

そしてこの間の10/28晴れて(一旦)完成、お披露目となりました。
最初は、もともとの内装から少し綺麗にして、塗装をセルフ
ビルドをして、キッチン置いて使えるようにしようか程度の
話を確かしていたのですが、始まってみれば作り手達のこだわり
が思った以上に強く、もともとの原型をとどめない変わりっぷり。
作りながら考え、都度変わっていく様をみればアイデアが浮かん
でいく好循環?が良い結果となたようです。ピザ釜でピザを
焼き、たくさんの方に仕上がりを見ていただきました。

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そしてシンポジウム
石見銀山生活文化研究所の松場さんの話が心に残る。

松場さんは島根県で2007年に世界遺産に認定された
石見銀山で会社の運営をし生活をされながら、そこか
ら生まれる暮らしの価値観を講演や書籍などのメディア
を通じ広く世の中に提唱されいる方です。

松場さんの話だと、日本の世界遺産は地域振興にしかなって
いないとのこと。私がたまたま最近見た某世界遺産もその街
の商業や交通が観光メインのつくりりになっており、産業が
世界遺産にぶら下がっているような印象を受けました。人は
多いのだけどテーマパークのような感じ。

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石見銀山という島根の求心的な場所と共存しながらも
街に少しづつ手を入れながら、そこでの生活と町の価値観を
更新し発信ししづけているのが世界遺産の陰に隠れない
街づくり、会社づくりが可能になっているようです。

世界遺産ほど求心力のある地域資源がなく、都会に対しての
地方といわれるような大磯・二宮のような場所で、よくありがちな
街の文脈を断ち切る再開発のような街づくりは改悪でしかない。
今ある見えない資源を見つけ価値を作ることと、発信することが
ストック時代の松場さんのいう復古創新なのだと思います。
そしてその行為を根付かせるのがその場所での教育なのでしょう。
講演でコミュナルダイニングに対していただいた言葉が
とてもうれしく何よりの成果だと思いました。
関わらせていただいたすべての方に感謝です!!

〜DIY・セルフビルドを設計に取り入れる大磯の設計事務所テノアト設計工舎 岸田壮史〜
大磯町・二宮町・平塚市・小田原市・秦野市・中井町など西湘地域を中心に参加型の家づくりを提案します。