先日は三浦半島海の見える場所でのリノベーション計画プランニングと作図、
足立区梅島での現地調査とちょっとしたプランスケッチ、湘南藤沢のリフォームプレゼン、
西湘寒川町の戸建てリノベーション初面談など、
そしてその前に小田原の旧三福さんで行われた自伐型林業推進協会の上垣喜寛さんによる
自伐型林業の講演を聞く。言葉だけはよくきいていたが、頭の片隅にあったまま特に詳しく調
べることもなく忘れかけていたところでのこのイベント。
安い輸入材押され、さらになり手がいない。そして山が荒れるなど全く持って明るい未来が見えず
衰退し続ける国内林業の中での自伐型。就労するため障壁が低いことが(現行林業と比べ)特徴的。
現行林業は皆伐施業と言って大きな山に重機をいれて一変に木を伐採するスタイルが主流。
効率的だけど初期投資に費用が掛かりすぎる(1億円くらいは必要)。
それに対し自伐型はチェーンソー、ユンボや軽トラなどで300万ほどで始めることができるらしい。
ちょっとづつ切り開き、木を一本単位から売っていく。
本当に小規模(30haの山林があれば持続的に収入を得ることが可能らしい)。
ただはじめやすいとは言えそこは林業、まずは山道をを切り開いてからやっと林業として成立し、
さらにそれまでに研修を受けてからのスタートのため、林業の収入を得るまでには時間がどうし
ても必要になる。やっぱり兼業の人が多いらしく、小商いのように収入を得る人がいるのもこの
自伐型林業の特徴のようだ。専業→副業→アルバイトと林業に接する人口のすそ野を広げていくの
がこの自伐型林業の理想の一つとのこと。
講演後少し上垣さんと話をした際に自伐型林業で採れた木には付加価値をつけるのが難しいとの
話があった(農業でいえば農家の○○さんが無農薬で作った野菜のように)。環境保全が図られる活
動と有意義な側面も持つ自伐型林業なので、そんなことはないのはずとはおもったのだけど、
まだまだ日の目を見ないがゆえに付加価値が表に出ないことが原因だと感じました。ここからは
林業と関わる人たちがバックアップできる部分で、建物の設計施工者もその一端を担うことが可能。
そしてやっぱり使うことと知ってもらうことが、国内の林業の暗い負のスパイラルを改善する力に
なるんだと思います!
〜DIY・セルフビルドを設計に取り入れる大磯の設計事務所テノアト設計工舎 岸田壮史〜
大磯町・二宮町・平塚市・小田原市・秦野市・中井町など西湘地域を中心に参加型の家づくりを提案します。