先週は湘南藤沢のまでリフォーム工事現地調査、あきるのいえメンテナンス工事で
外出。こういった建った後、築年数が少し経過している建物を見ることは。設計時に気にする
リスク回避の納まりの効果や、そのまた逆の攻めた納まりの経年の結果が現実として
見ることができるため、今後の設計に大いに役立てることができます。特にあきる野の家
のように無垢材をはじめ、経年変化の大きい自然素材を多用している住宅は、
その変化を確認し今後手入れ方法を検討することがメンテで伺った際の重要な仕事となり
ます。
リフォーム・リノベーション工事のとき必ず話になる、工事をした方が良いところ、既存を残す
残さないの設計や工事の勘所はこういった機会にたくさん触れることで鍛えられるのです。
そしてこれから新築にかわり増えてくるであろう戸建リノベーション工事ですが、マンションとは
違い戸建ての場合は諸条件により、リノベーションのメリットが生かせない可能性があり
リノベーションが本当に最適であるのかどうかの検討をしていきます。購入を検討されている方
なら購入前に専門家の力を借りながら行ってほしい事項です。
リノベーションか新築か、そのどちらも検討に入れながらの物件を探す場合、そもそも新築ができ
ないケースがあるので注意が必要です。少し専門的な話になりますが一番よくあるパターンだけ
紹介すると建築基準法上の接道基準を満たしていない場合がそれに当たります。法律上敷地は
道路に2m以上接していないと建物が建てらないというきまりがあります。昔の込み入った路地など
の土地はこの基準が満たせずに新築ができません。そのため古屋ありの土地に住みたいとなった
ときはリノベーションしか選択肢がなくなってしまうのです。ほかにも建築基準法上建て替えが難
しくなるケースがあるので、この法規的な要件の整理はまず最初に必要になります。
そして次には建物の構造をいかにしたいかで建て替えかリノベーションにするかが変わってきます。
(写真は古民家の基礎!石の上に床を支える束がのっかっています)
この場合は、リノベーションのコストメリットが活かせるかどうかに関わります。例えば地盤の
状態が悪く不同沈下で建物が傾いている場合、当然新築よりもはるかに工事が大変になるため
それだけで数百万とかかってしまったり、基礎が今の基準の建物のように強固でない場合(そもそも
基礎がないケースもあるんです!)は軸組をジャッキアップし基礎を打ち、それだけで膨大な費用
かかってしまいます、そんなリノベーションであるっことが負担の原因になるようであれば、安全性が
担保できる新築の方がリノベーションよりも良いはずです。
空き家再生推進事業のように行政の方でも増え続ける空き家を利用することバックアップし始めま
したが安全に安心に暮らすことは新築と比較するとなかなかハードルが高いのです。