先日、これから設計で参加させていいただく、西湘のデザイナーさん、大工さんたちと造る
小田原市の魚屋さんの内装インテリアに使う無垢のカウンターを選ぶために南足柄町まで。
製材所の小高さんに丁寧に木や乾燥機の説明をいただく。製材所ではこれから加工を
まつ杉やヒノキやさわらなどの無垢材がところ狭しと積まれ、自然素材を扱う人間には
何時間も入れるほれぼれとしてしまう場所。カウンター材は丸太から切り出す予定で、
製材所にごろごろと転がる木の中らからカウンターに合いそうな木を選ぶ。四角く
きれいな形に製材はせずに、木の持つ形をそのまま残し,その自然で力強い形が
魚屋さんの中にでんと居座る、そんなイメージで丸太の品定めを行いました。

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材種はケヤキ、木目が強く硬い、カウンター向きの無垢材。そして赤身と白身が
はっきり分かれる有機的な木目が特徴。見ればすぐにケヤキとわかるような材料だ。
丸太から形を予測し、あとは小高さんにその場でカットをしてもらう。垂直に鋸刃のついた
機械に何度か通すときれいな木目が現れる。丸太の形が良くても、いざ中身を見ると
節や予想もしない穴が開いていたりと、用途によっては使えない木だったりすることも
しばしばだけど(それも無垢材ゆえの味ですが)今回はきれいな木目が現れる。
おおーっと声が出るくらいの迫力、せっかく丸太から無垢材を切り出すのだから肉厚に
と3寸(9cmほど)の厚さのカウンターにすることで決定。この後は乾燥、通常無垢の造作材
や構造材は反りや割れをあらかじめ減らすために乾燥を行います。
特に無垢の構造材は乾燥が進むにつれ材の強度が上がるため感想は必須の工程。
バイオ工程なるもので私も初めて聞く乾燥法。なんでも35℃くらいの室内に無垢の材木
を入れ、木材の細胞を破壊せずに、天然乾燥に近い形で木材の乾燥を行えるとのこと。
乾燥機に2週間ほどいれ乾燥を待つ。パンの焼きあがりを待つような感覚で、
部屋から出て、現場に運ぶのが今から楽しみです。